ファションショウQ&A
2011年10月02日
いったい ファションショウってのはどうなってるんか?
どうしてなんで群馬の美容師シゲルはそんなバックステージに入れるんか?
と言うQ&A、 ショウつまりコレクションの構造をご説明いたします
まず ミラノコレクションとはミラノコレクション協会に所属する
メゾン(メーカー)が 次の季節のお洋服を発表する時(時期)
の総称です。
年に2回あり 秋冬物なら その年の2月に
春夏物なら その前の年の9月にミラノ市内の各ショウ会場で
発表されます。
ニュヨーク ミラノ パリの順番で移動していき
各都市 約一週間が開催期間でよくファッションウイークと
呼ばれます。
ミラノでは その一週間 一日に15件ほどのショウが
朝、9:30からよる8:00まで市内のどこかで開催されています
ショウは大体 たった20~30分で終了します
我々 ヘアメイクは3時間から4時間まえに会場に入って
ヘアメイクを仕上げます
ヘア とメイクは完全に独立していて お互いの仕事は全く
タッチしません
ヘア もしくは メイク のシェフ(チーフさん) ヘッドとか言われる
人は デザイナーからショウのヘア メイクを任され 前日まで当日の
ヘア もしくは メイクを考えています。
これは MACのチームの当日のデッサン
アテクシは チーフではないので気楽なもんで ショウの当日の朝 行ったときに
チーフから アシストする全員がホントに簡単なレクチャーを受け
じゃ これとおんなじようにやっといてってかんじで モデルにとっとと取りかかるんです
カヴァッリのチーフ マルコム エドワーズ
アルマーニのチーフ フランコ ゴッビ
ですんで 売れっ子と呼ばれる モデル やヘアメイクも
一日出来て 3件のショウがマックスでしょう。
ショウが 2、30分でおしまいなのは意外かも知れませんが
30分間隔で 開催されてますのでつまり物理的に全てのショウを
見る事はできないんです 全て同じ場所で開催されてれば別ですが
ショウのヘア メイクは 大体がチームで動いていてほぼ同じメンバーなんですが
たまに モデルの数が増えたりした時 手が足りん ってことで チーム以外の
人員が呼ばれたりするんです それが アテクシだったりするんです
まあ ファション界の季節労働者みたいなもんです。
因みにバジェット(ギャラ)ですが アテクシのを言っても少なすぎて
おもしろくないので ショウの華 モデルのギャラの話をしましょう。
トップクラスの子で 大体 20,000ドル位 一回のショウです
売れっ子なら 一日3件ショウをやって ニュウヨーク ミラノ パリで計 3週間
稼げます 20.000×3件 × 3週間=そのシーズンのギャラ
これはかなりトップクラスになりますがこんな感じです
まあ 4,5年のあいだの話なんで一生稼げるわけではありません
モデルの子の寿命ですが 4,5年でしょう 次から次に新しい子はでてきますんで
年齢は 18歳くらいから 23歳くらいが ランウエイ歩いてる子の年齢です
モデルの値段ですが 何を基準にしてトップクラスと低クラスの差がでるかって言うと
貴方は足が長いから 20.000ドルね
貴方は鼻が少し低いから 10.000ドルね
ってことでは もちろん無くて
そのモデルの雑誌での露出によってです
ただし 露出する雑誌は VOGUE クラスの雑誌 んで そのVOGUEの中でも
USA VOGUE。 PARIS VOUGE。 ITALIA VOGUE。Uk VOGUE
が特に格が高いんです
他には POP ID -マガジン ヴィジョネア等
のなかで 有名フォトグラファーに撮りおろした ページに頻繁に
出始め カヴァー(表紙)になったりすると エージェンシーはその子の
値段をつり上げてきます。
この出世魚みたいなケースは ヘア や メイク でも同じで
フォトグラファーやスタイリストも ファション界で登りつめるのは
このクラスの雑誌の常連になることを目標としてるんです
モデル フォトグラファー ヘア メイク スタイリストは自分を評価してもらう
物は BOOK(ブック)と言って 自分がやった仕事を貼った作品集でしか
ありません 何年経験した とか どこで学んだとかは だれも聞いてはくれないのです
因みに モデルエージェンシーは 50%チャージします。
この雑誌の仕事を エディトリアルと呼びます つまり広告のページでなく
その雑誌社が編集したページってことですが
さぞ ギャラが高いかとお思いでしょう モデルも ヘアメイクも フォトグラファー
もほぼ タダ働きです 実費くらいしかでません
どうしてか ?
それは 栄誉なのです 自分のBOOKにこのクラスの雑誌のページ
が載るってことは この業界で生きる者にとってどれほどの栄誉であり
そのBOOKをひっさげて営業すれば大きなバジェット(ぎゃら)の入る
仕事にありつけるのです(アルマーニやプラダのワールドキャンペーン広告等)
これが ファション界のヒエアレルキーです。
さて 話を ショウに戻すと
ショウを見に来てるんは誰なんだってことですが
これは バイヤー と プレスの人たちです
あ、もちろん入場料はありません
招待状のみです。
コレクションは プレタポルテとも呼ばれる
オートクチュールのように一点もんでは無い既成服ですんで
ショウを見に来たバイヤーさんが直接のお取引相手となり
バイヤーがショウでみた あのパンツ 20 とジャケット 30を発注して
各店舗に並ぶわけです ショウの次の日からこのバイヤーがショールームにきて
商談するわけです
メゾン(メーカー)はこの商談の時に発注を受けたモノを生産し始め 基本この商談時期
以外は増産しません つまり このショウがこけると 半年間の売上がパーになりかねないんです
そりゃ必死ですわ。
次のシーズンまで消費者が買うから 急に増産できないのです すべては 半年おきに
動くんです。
こんな事 おきゃくさんからのQ&Aまとめてみました。
参考になったかしら?
明日は やったショウの画像をアップしますね