GW
2014年05月08日
大変ご無沙汰しております。茂木です。 お食事中の方はこの先ご覧にならないほうが良いと思われます。 それ以外の方は引き続きお楽しみいただけたら幸いです。 『祝日』 一般的なお仕事をしている方々にとって、これほど響きの良い言葉もないでしょう。 ましてやその祝日が重なる黄金週間、ゴールデンウィークともなれば、みなさん何処か遠くへお出掛けしたくてしょうがないと思うんですね。 まさかみなさんカラオケには行かないだろうなと思って、いつも通り一人でカラオケ店に出向いたわけなんですが、着いて早々フロントの方が 「満席です。おそらく一時間以上はお待ちいただくかと…」 (え---、満席って…) 天気も割といいのに、みなさん精密採点90点以上を茂木と同様狙いに来ているんでしょうか? 流石の茂木も一時間は待てません。 お休みの日の数少ない楽しみを一つ失った茂木はGW気分を満喫してやろうと決意し、旅立ちました。 ───信州は戸隠へ みなさんの期待に答えるべく自転車で行きたい気持ちはやまやまだったのですが、そこは優しいスタッフの大樹さんが一緒に行ってくれることになり、渋滞もなんのそのスイスーイと戸隠まで辿り着きました。 (僕はナビシートなので渋滞していても、していなくても、まったく疲れないんですけどね。大樹さんどうもスミマセン。) 僕らの目的は信州そばの有名どころ「うずら家」さんで香り豊かなそばに舌鼓を打ち、戸隠神社の奥社で参拝をするという、まさにGW的な目的だったのですが、大体想像は出来ていたんですけど、やはり戸隠付近は道が激混みだったんですね。 僕の勘違いというか思い込みというか、この恐ろしいほど並んだ車の全てがうずら家さんに行く気がしてならなかったんですよ。 しかし、この思い込みはあながち間違いではなく、うずら家さんには長蛇の列が。 それでもなんとか車を駐車して、いや、駐車をして頂き、いざウェイティングシートに名前を書こうとしたら、信じられない文字が目に飛び込んで来ました。 「午後4時の営業終了までご予約済み、満席でございます。」 ヒーハー!何のための戸隠なんじゃ!ヒーハー!! こちとら群馬ナンバーなんじゃい!片道2時間かかってますねん!!! (僕、運転してないですけどね。全然疲れてないんですけどね。) そんなことを言っても仕方ありません。予約は予約。満席なのですから。 (クインテットも早めのご予約オススメしております。) テンションを全て失った僕らは無言で近くの蕎麦屋に並び、無言で完食、最後の希望である戸隠神社の奥社へ向かったのです。 奥社はいわゆる”スポット”と呼ばれる場所で、第六感があるのかないのかわからない茂木でも鳥居をくぐれば緊張感を伴いました。 参道はまさかの片道2キロ。 半端じゃなく長いです。 参道の両脇には水が湧き出ていて水芭蕉がたくさん咲いていました。 (神社では写真を撮らない主義なのであしからず。) 参道を一歩、また一歩、足を前に踏み出すたびに心が洗われるような、そんな神聖な気持ちになっていきます。 ───なんて清々しいんだ。うずら家の一件で一時はどうなるかと思ったけれど、本当に来てよかった。スバラシイ。なんてスバラシイのだ。これは運気も上がりそうだなー! なんて考えていたら神のお告げか。早速、運気が駆け足でやってきました。 「きゅう~ゴロゴロゴロゴロ~」 あ、アレ? お、お腹イタ…イ…かも? ああ! あいたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた!!!!!! ───そうなんです。 ウン気が来てしまいました。 奥社の参道に到着した際の緊張感はきっとこれの前触れだったのでしょう。 2014年上半期。間違いなくナンバーワンクラスの腹痛が我が身に襲いかかりました。 上半期に神クラスの腹痛を味わう髪結い屋の茂木壮志。カミカミカミカミ… カミングスーンなんですよ。僕のお尻が暴発するのはね!! 参道を一歩、また一歩、足を前に踏み出すたびにエイリアンが僕のお尻からバスターしてくるような、そんな恐ろしい気分になっていきます。 何しろ、2キロですからね。参道が。 いくら周りを見渡しても、お手洗いの微塵もかけらもありません。 ふと、参道の脇の看板に目をやると 「奥社まで、残り1700m」の文字が。 一瞬、お尻の力が緩みましたが大丈夫。まだ大丈夫。セーフ。 茂木は進みます。少しづつですが進んでいきます。 茂木は思いました。 この参道は人生の縮図だなと。 ───どんなに苦しい道のりでも、少しづつ前に進めば目標に近づける。 いや、ここではトイレに近づける。と言っておきましょう。はっきりとね。 湧き水でぬかるんだ道をうつむきながら全オーラをお尻にオラオラ集中させながら茂木は進んでいきます。 この時の茂木のお尻の硬度は茂木の人生において紛れもなく最強を誇っていました。 その硬さといったら、かの有名な剣豪”宮本武蔵”の一太刀を尻一つで受け止められるほどだったと自負しております。 どのくらい歩いたのか、どのくらい時間が経ったのか、茂木に判断出来る余裕はありませんでしたが、先を行く大樹さんが満面の笑みで指差す方向にそれはありました。 茂木にとっての本殿。そう、トイレットです。 トイレに着く前からベルトを外し始め、発射まであと1分を切っていた茂木は、先客がいたらなんて考えもしなかったのですが、そんなベタなオチもなく昔ながらのボットンの便座に無事辿り着きました。 戸隠神社奥社においてボットン便所の”ボットン”の響きをこれほど体感した人間はこの茂木をおいて他にいないでしょう。 (あー爽快、爽快。) 茂木に降りかかってきた重大な問題を解決し、気を取り直していざ参拝へ。 二拝二拍手一拝 神様に感謝と祈りを捧げます。 ───茂木の心の声 今日まで僕たちを生かして頂き本当にありがとうございます。 このようにお参り出来たのも全て神様のおかげです。明日からも僕を含め、僕が接し関わる全ての人たちが肉体的にも精神的にも幸福であるように、お導きくださいませ。 そして… どうか、腹痛だけは勘弁してください。よろしくお願いいたします。 ───帰り道はまさに意気揚々。 身も心も軽くなった茂木はちょっとおふざけモードに。 参道の両脇にそびえ立つ巨大な杉の木。 (先ほど神社で写真を撮らないと言った愚か者はこの茂木です。どうか許してください。) 「進撃の巨人」読んでいる方ならお分かり頂けると思うのですが、これ、どっからどうみても”巨大樹の森”ですよね? (こちらが本家です。) …だったら、やるしかないですよね? ドォ ドォ ドォ ドォ!! (巨人の足音) 調査兵団員A 「1.7m級!日本人似かタイ人似かと言ったらタイ人似の巨人です!!」 調査兵団員B 「うなじの弱点を把握してる!? 他の巨人とはまったくの別物…!! 仕留めることは不可能だ」 調査兵団分隊長 「こいつは…何が目的なんだ?」 謎の巨人 「…サ…サンパイ シタ…イ…ダケ」 なーんて、おふざけしていたら 腹痛、再び。 神様はやはり見ているんですね。茂木の浅はかな行動を。 しかし── 茂木は屈しない そして── 茂木は叫びます ───オレ達は皆、生まれた時から自由だ それを拒むものがどれだけ強くても関係無い 炎の水でも氷の大地でも何でもいい それを見た者はこの世界で一番の自由を手に入れた者だ 戦え!! そのためなら命なんか惜しくない どれだけ腹痛が恐ろしくても関係無い どれだけ腹痛が残酷でも関係無い 戦え!!戦え!!戦え!! ───「進撃の巨人」第4巻より引用 人類と腹痛の戦いはまだ始まったばかり 次回戸隠には正露丸持って行くことにします。